株式会社 雅夢

ホーム›  ~春季号~ 敬天愛人 

~春季号~ 敬天愛人 

2020年04月01日

2020年4月1日 敬愛する西郷隆盛。

いまさらながら南洲翁の存在を恋慕する自分がいる。

あらためて翁の遺訓、名言ともいう教えを集めてみた。

もちろんアトランダムにではあるが、折りにふれ復唱し、その真意をわが心の栄養にしたいと思うのである。

・「命もいらず、名もいらず、官位も金もいらぬ人は、始末に困るものなり。この始末に困る人ならでは、艱難をともにして、国家の大業は成し得られぬなり」

・功のあった人には禄を与えて、能力のある人には位を与えよ ・およそ思慮は平生、黙座静思の際においてすべし。

・事に当たり、思慮の乏しきを憂うることなかれ。思い切ってやりぬくべし。責任は私がとる

・世上の毀誉、軽きこと塵に似たり。

・徳に勤むる者は、これを求めずして、財、自(おのず)から生ず

・人を相手にせず、天を相手にして、おのれを尽くし、人を咎めず、我が誠の足らざるを尋ぬるべし

・己を利するは私、民を利するは公、公なる者は栄えて、私なる者は亡ぶ

・人は、己に克つを以って成り、己を愛するを以って敗れる

・大小となく、正道を踏み、至誠を推し、一事の詐謀を用うるべからず

・道は決して多端なものでない。まことに簡単なものである。ただ白と黒の区別があるだけである。心慮りて白と思えば決然として行う。しばらくも猶予すべからず。心慮りて黒と思えば断然これを行わないことである

・道は天地自然の未知なる故、講学の道は敬天愛人を目的とし、身を修する克己をもって終始せよ。己に勝つ極功は「意なし、必なし、固なし、我なし」と云えり

・万民の上に位する者、己れを慎み、品行を正しくし、驕奢(きょうしゃ)を戒(いまし)め、節倹を勉め、職事に勤労して人民の標準となり、下民その勤労を気の毒に思ふ様ならでは、政令は行なわれ難し。

・天は人も我も同一に愛し給ふゆえ 我を愛する心をもって、人を愛するなり

・児孫のために美田を買はず。

そして南洲翁の座右の銘と言われるのが、これ。

推倒一世之知勇 開拓万古之心胸 (一世の智勇などは払いのけ、万世の人々の心まで開くことが大事) 南宋の儒学者、陳龍川の言葉。

水戸藩士の藤田東湖の邸宅で、この言葉の接した西郷隆盛は深い感銘を受けたという。

つまり、今生での評価や刹那的な喜び、自己の損得だけを求めるのではなく、志を立て、社会的役割を全うし、後世の人たちまでをも幸せにできるようなことを成せ、と。

・敬天愛人(天を敬い、人を愛する)

……このへんで、よかろうかい…。 (完)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です