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もしかして…

昨年いただいたある学校の先生のアンケートから。

 

すべての項目に「大変満足」、「素晴らしかった」、「また採用したい」と高い評価を頂戴したのですが、公演の点数のみ10点満点中8点でした。

 

なぜ?

 

当の先生に問いただせばすっきりするのでしょうが、そうは参りません。

そこで反省会議となりました。

音響や照明担当者いわく

「別に落ち度はありません。満点と思います。」

舞台監督いわく

「完璧だったはずです。」

司会者いわく

「別に噛んでもなく問題ありません。」

車両スタッフいわく

「すべて行程どおり進行しました。」

出演者に訊いても

「演技の失敗はあったけど、すぐ取り返したよ。」

 

なぜ?

 

喧々諤々、やがて会議はある点に収束してゆきました。

「もしかして…」

人間のやることに完璧はない。

たとえ自分では完璧だと思っても、見方を変えれば落ち度となるかもしれない。

要は多様な見方に耳を傾け、その意見を尊重し、励みとしながら、さらに高みをめざして技術を磨くことなのだろう。

たとえば「河童の川流れ」「上手の手から水が漏る」というではないか。

これでいいのだという思い込みは、時として悪魔の囁きになるのである。

 

今年は公演にあたり、ダブルチェックならぬトリプルチェックを心に銘じよう。

あくまで謙虚に、気配り、心配りを万全にして、今年も生徒のみなさんやお客様の笑顔のために頑張ろう。

8点くださった先生、そういうことなんですね。

ありがとうございました。

 
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