芸術鑑賞会 首里高等学校のみなさん、ありがとう!
2023年11月06日
そして沖縄3日目の10月27日(金)は沖縄県立首里高等学校の芸術鑑賞公演でした。
世界遺産・首里城と並んで那覇の街を見下ろす首里の高台に建っている首里高校は、琉球国王・尚温王が創立した「国学」がその前身。
尚温王の理念は、門閥を排し広く優秀な人材を登用することにあり、その事は「海邦養秀(海に囲まれた国から優秀な人材を輩出する)」という言葉に託されていて、今でも建学の精神として受け継がれています。
首里高校は、前身となる国学の頃から数えると200年以上の歴史を持ち、創建以来130余年、県内最古の歴史を持つ名門伝統校として有名です。
また同校は普通科以外に、沖縄の伝統工芸である紅型や首里織などの後継者を育成する染織デザイン科も併設しています。
伝統を継承しながら、自分なりに考え・工夫し、新たなものを創り出していく喜びを生徒のみなさんは感じているのです。
なお沖縄県代表として初めて甲子園に出場したのも、初めて1勝を挙げたのも首里高校でした。
首里高校も6年ぶり2回目の公演となります。
会場は同校体育館。
演目は「中国文化芸術夢公演」でした。
当初ご担当のF先生は、礼儀正しく温厚で誠実なお方とお見受けしました。
そのF先生に教えていただいたのが養秀会館。
学校のすぐ近くにあります。恥ずかしながら、私たちはその存在を知りませんでした。
首里高校の前身である県立沖縄一中の寮跡地に、創立百周年記念事業で養秀会館は建てられたそうです。
そこには”一中健児之塔”と戦没した教職員や生徒の名前を刻んだ刻銘碑があります。
その後方の山斜面には、一中鉄血勤皇隊壕跡が修復されていました。
ここにも悲惨な沖縄戦の記憶が…。
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公演前に、中国人の出演者と日本人のスタッフ全員で訪れ黙とうし刻銘碑に手を合わせました。
もっと生きたかったのに、夢がたくさんあったのに、戦争は残酷だ、二度と繰り返してはいけない。
固く誓う私たちでした。
さあー、いい公演をして沖縄一中の後輩たちを喜ばせてあげよう。
そしてともに考え、ともに寄り添って、ともに平和を持続させよう。
そう誓う私たちでした。
さて公演はもちろん大盛況。
オ-プニングからとても盛り上がりました。
とくに最前列に3年生の女生徒が多かったものですから、ね、想像できるでしょ?
若い女性のパワーほどすごいものはありません。
それも高校生たちですから集団での行動や合体した反応には慣れたもの。
規則正しく、けじめよく、それでいて爆発的パワーで応援するさまはみごとというしかありません。
もちろん出演者はその応援のパワーを敏感に感じ取り、自らの技の高尚化に引き込んだものですから熱気あふれる演技の連続でした。
こうして首里高校の芸術鑑賞は、オープニングからクロージングまで圧倒的な歓喜に満ちた公演となりました。
こじつけでなく、まるで一中健児之塔の刻銘碑にある亡き先輩のみなさんが応援してくださったのだとも思えた公演となりました。
もちろん刻銘碑にある先輩のみなさんにも観せてあげたかったと思いましたね。
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帰りの飛行機の都合もあり、撤収作業を急いだ私たちでしたが、車に乗り込む前に、大挙して見送りに来てくれた生徒のみなさんと交流することができました。
プログラムの漢字Q&Aでふれた”你好”や”謝謝”や”再見”を連発する声とともに、”また来て”、”来年も来て”という激励の声の連発にとても嬉しく思いました。
中国人でも日本人でも、福岡県人でも沖縄県人でも、心が互いに通じ合う以心伝心という言葉は連綿と続き生きているんですね。
そういえば終演後、舞台で撮る恒例の記念写真。
出演者のみなさんは沖縄のシンボル”シーサー”が爪を立てたイメージポーズをとります。
悪霊(戦争)は許さないぞ!交流(平和)を積み重ねるんだとの意思の表れなんですよ。ガオーッ!②
楽しかった沖縄の名門・首里高等学校芸術鑑賞会。
このような機会を設けてくださったご担当のA先生や前任のF先生や多くの先生方、保護者の方々に心から御礼申し上げます。
そしてありがとう、ほんとうにありがとう、首里高等学校のみなさん!
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ところでこのブログを発見してくださった方は、ぜひ公演の感想や印象を書き込んでくださいね。
生徒のみなさんの率直なご意見を教科書に、私たちも日々勉強しますから。
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この道一筋、まっすぐ、雅夢(がむ)しゃらに。それではまたお会いしましょう。
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