芸術鑑賞会 興南中学校のみなさん、ありがとう!
2023年10月31日
続いて10月26日(木)は、今度は興南中学校の芸術鑑賞会でした。
会場は同校体育館。
演目は同じく「中国文化芸術夢公演」。
希望と興味に満ちた中学生たちの熱気で体育館はヒートアップしました。
今回の芸術鑑賞会、中学校は当初12月に予定していたのですが、今回だけは中学生たちにも鑑賞していただきたい。
なぜなら、すばらしい中国琵琶奏者が特別ゲストとして出演するから。
やや強引とも思える申し出に、中学校ご担当のU先生も、高校と、全般ご担当のO先生は協議のうえ、なんと中学校の日程を高校と連動するよう変更してくださいました。
特別ゲストはJiangTingさん、彼女はいまベルギーに住んでいます。
中国内モンゴル自治区生まれ。
4歳から 柳琴を、7歳から琵琶を習いはじめました。
その才能が認められ、小学4年の時、北京の中央音楽院大学付属小学校に編入学。
以後、一貫して音楽の英才教育を受け、中国一の音楽大学である中央音楽学院を最優秀の成績で卒業後、同大学大学院で琵琶を専攻(修士号取得)。
華夏中国国際民族器楽コンクールで優秀演奏者賞を受賞。
中国民族音楽の最高レベルの全国コンクールで最優秀賞を受賞したのです。
まさに中国琵琶演奏家当代ナンバーワンの才媛として有名な存在。
その彼女が、東京でのリサイタルのため日本に来るという。
連絡を取り合った私たちは、
「10月24日から沖縄に行くよ。貴女の音色を沖縄の生徒たちに聴かせないか?」
「沖縄?大好きなところです。行きたい、行きましょう。」
こうして彼女は参加してくれました。
彼女にお願いした演奏曲目は2曲。
「中国南部雲南省の少数民族・彜族(いぞく)の若者たちがお祭りの夜、語り合い、歌い、踊るさまを描いた名曲から、彜族舞曲。
2曲目はシルクロードの要衝・天山山脈の雪が解けはじめ、訪れた春を喜ぶ新疆ウイグル族の姿を表現した、天山の春。
どちらも祭りや春の喜びとともに、若者たちのひそかな恋心が想像できるんじゃないでしょうか。
2曲続けてお贈りします。
まずは彜族舞曲から。それではどうぞ、じっくりとお楽しみください。」
司会者はこう紹介しました。
もっと芸術性の高い曲、難解な曲など、彼女の指先から生まれる名曲は目白押しですが、今回はこの2曲に絞りました。
きっと生徒のみなさんの心に、まだ見ぬ雲南省の山奥の神秘性や天山山脈の雪解け水が春の喜びを運ぶさまが宿ったのではないでしょうか。
そしてそこに暮らすそれぞれの少数民族の若者たちの交流に、ほのかな恋愛感情も想像できたのではないでしょうか?
特異な政治体制の国家、中国は時には傲慢と思える政策、たとえばチベットやウイグルやモンゴルなど、そこに暮らす少数民族と衝突し、迫害を加えるニュースなどが世界中に流れますが、それが事実とすればとんでもないこと。
事実でないとすれば、これまたとんでもないこと。
何が正しく、何が正しくないか、中学生のみなさんにはまだまだ重い課題かもしれませんが、考えてみるきっかけになればいいなとも思い、この中国少数民族の生活文化をモチーフにした2曲を選びました。
肝心の中国雑技?もちろん、むちゃくちゃ盛り上がりましたよ。
事に当たっての一点集中力と、一方に偏らない思考のバランス感覚。
生徒のみなさんはしっかり受け止めてくれました。
楽しかった興南中学校芸術鑑賞会。
このような機会を設けてくださり、ご担当U先生や多くの先生方、保護者の方々に心から御礼申し上げます。
そしてありがとう、ほんとうにありがとう、興南中学校のみなさん!
ところでこのブログを発見してくださった方は、ぜひ公演の感想や印象を書き込んでくださいね。
生徒のみなさんの率直なご意見を教科書に、私たちも日々勉強しますから。
また㈱雅夢のフェイスブックもご参照ください。
この道一筋、まっすぐ、雅夢(がむ)しゃらに。
それではまたお会いしましょう。
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