芸術鑑賞会 八代東高等学校のみなさん、ありがとう!
2022年10月25日
そのお電話は、なんと先月9月27日にいただいた。熊本県立八代東高等学校のM先生からである。
「ガムさん、急ですが、10月19日の芸術鑑賞会、お願いできますか?」
まったくもって緊急なお電話である。開催まで指折ると22日しかない。しかしお話をお聞きしながら私たちは即座に決断した。
「M先生、明日までお待ちください。ベストなメンバーをそろえてみますから。」
早速、心当たりのメンバーに大至急電話と緊急メール。
「もう予定があります。」「無理でしょう。」「どうするかなあ。」「早く教えてほしあった。」
など、など、メンバーの反応は様々。そりゃそうだよ。開催まであと22日しかないんだから。
しかし、私たちには、今までの実績に基づく妙な確信がある。何より、中国人の友人たちの心が動く術を知っているから自信満々。ヒント?中国人は、友人になればなるほど、友人の頼みにはノーと言わない。義理堅いのである。それは日本人と中国人同士のお互いの立場をおもんばかる”メンツ”にも相当する現象だ。
そしてよく9月28日、ご担当のM先生にお電話した。
「大丈夫、いいメンバーで臨めます。お任せください。」
思えば平成29年(2017年)10月に、2回目となる八代東高校の芸術鑑賞会「中国文化芸術夢公演」を承った。5年前のことである。当日、会場は大盛況。生徒のみなさんの上気した笑顔は今でも覚えている。
終演後、M先生から
「生徒が一巡する3年後、またお願いします。」
「かしこまりました。こちらこそよろしくお願いします。」
それから3年後の令和2年(2020年)2月から、新型コロナウイル禍が日本を覆うようになった。この新型コロナウイルス禍にはみんな苦しんだ。もちろん、各高等学校の芸術鑑賞は延期、中止の連発。
やっと取り組めるかなとなった今年2022年。M先生との電話打ち合わせで、
「芸術鑑賞久しぶりだし、ガムさんにお願いしようと思っていたが、いわゆる純粋な演劇をみせたいという声が会議で多い。申し訳ない。もう1年待ってくれますか?」
「大丈夫ですよ。お待ちしますから。」
こういうやりとりがM先生とあったのである。
それなのに開催20日余となったこの時期の緊急電話。
M先生はおっしゃらないし、私たちもその理由は訊かなかったが、なぜそうなったのか?内容は想像できている。コロナ禍になって、通常の1日1回の公演が、いわゆる三密を避けるため、1日2回、あるいは3回となることも多い。その場合は予算が割り増しになるとか、公演を延期や中止したら補償金をとか、あげくはダブルブッキングを平気でして金額の多いほうを優先するとか、いやはや悪徳?とさえ思える同業社も増えてきた、と聞く。
“ローマは一日でならず”というではないか。もっとも大切な信用を無くしてまでも売上を優先するのか?本来、芸術鑑賞会とは、生徒たちの情操教育の一環であるんだぞ。金儲け主義ではないはずだ。
弊社は?
ウチは1日1回公演だろうと3回公演だろうと予算は変わらず、延期、中止の際の補償金は一切なし。航空券や会場料のキャンセル料が発生したら弊社が(泣く泣くですが)負担し、学校には一切ご迷惑はおかけしない。さらにご予算が低かろうと、高かろうと、お受けした公演は必ず誠意をもって遂行する。いわば、当たり前のことを当たり前に、かたくなに遂行しているだけなのである。
コロナ禍は、どうやら同業他社の選別も始めたようである。
ともあれ、こうして八代東高校の芸術鑑賞は5年ぶりに3回目の幕を開けた。
会場は前回と同じ八代ハーモニーホール(今の呼称は桜十字ホールやつしろ)。定刻通り、生徒のみなさんが集合してきた。久しぶりの芸術鑑賞、というか、3年生以外は初めての体験である。もう皆さんの顔が上気しているのが手にとるようにわかる。
「マスク越しですが、大いに楽しんで、というより、任せなさい。楽しませてあげるからね」。
出演者もスタッフも張り切っていた。もちろん開演して…。
もう説明はいらないでしょう。三密を避け、充分な配慮をしたうえで、精いっぱいほんとに生徒のみなさんは大いに弾けた。そして繰り出すメッセージに深くうなずいてくれた。これでいいんだ。これが普通なんだ。
楽しかった熊本県立八代東高等学校芸術鑑賞会。
このような機会を設けてくださったご担当のM先生をはじめ、多くの先生方、保護者の方々に心から御礼申し上げます。
そしてありがとう、ほんとうにありがとう八代東高等学校のみなさん!
ところでこのブログを発見してくださった方は、ぜひ公演の感想や印象を書き込んでくださいね。
生徒のみなさんの率直なご意見を教科書に、私たちも日々勉強しますから。
また㈱雅夢のフェイスブックもご参照ください。
この道一筋、まっすぐ、雅夢(がむ)しゃらに。
それではまた3年後お会いしましょう。
(完)
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