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芸術鑑賞会 樟南高等学校のみなさん、ありがとう!

2021年11月17日

11月15日(月)は樟南高等学校の芸術鑑賞会でした。

会場は同校体育館。

演目は、弊社が得意とする「中国文化芸術夢公演」。

コロナ禍の中、先生方とのたび重ねた打ち合わせを経て、公演回数は1日3回と決まりました。

学年ごとに1回につき60分の内容。

それだけに今回は凝縮した構成で臨みました。

樟南学校は今年で創立138年。

県内私立高校の中で最も長い歴史を誇っています。

小高い丘の上に立つ瀟洒な建物の樟南高校は、3科8コースを設置し、“がんばれば感動!!”を合言葉に躍進しています。

樟南高校と校名を定めたのは平成6年。

それまでの校名は鹿児島商工高校でした。

今も昔も甲子園の常連校。

学業に、部活動に、活き活きと励む鹿児島の名門校でもあります。

さて1日3回公演を行うにあたり、出演者ともじっくり話し合いました。

中国雑技は高度な集中力とバランス感覚を要する演目。

1回、1回の出番が勝負なのです。

それだけに1日3回となると集中力が保てるのだろうか?

それが出演者の不安材料でした。

結論は、

「やってみないとわからない。」

私たちは答えの出ている質問をあえて出演者に投げかけました。

「持ち技の組み立てだが、いいよ。手を抜いてもいいよ。無理しなくてもいいよ。」

案の定、回答はこうでした。

「手を抜こう、組み立てをカットしようと思うと余計できなくなる。そうはいかないよ。」

やはり!という気持ちを隠しながら、私たちはなおも追い打ちをかけました。

「本番で失敗して、焦るより、いいだろう?ムリすることないよ。適当にやればいいから。」

「適当?私は大人になってこの技が完成した時、技を教えてくれた師匠から言われた。もし心の中に適当にやればいいという気持ちが芽生えたら、即刻辞めなさい。お前は事故に向かっているだけだから。」

「なるほど。失礼な言い方で申し訳ない。でも……」

「わかっているよ。コロナ禍のこんな状況、生徒のみなさんを喜ばせたい。元気づけたい。何とか開催できる方法はないかと考えているあなたたちの気持ちは。」

「ありがとう。でも無理はしないで…。」

「わかりました。それではこれだけは聞いて。開演までに練習する時間をもっと作ってください。結局、すべてを乗り越えるのは練習しかない。繰り返し、繰り返し、重ねる練習に勝る栄光はないって師匠も言っていた。」

「オーケー。約束しよう。日頃より長く練習時間を作ります。集中して乗り越えましょう。」

「がんばるよ。あっ、それから、集中力を保つのは精神力と体力…。」

「わかっているよ。仕事の打ち上げは焼肉、それも上カルビにするから(笑)。」

「謝々。がんばります(笑)。」

まるでコントのようだが、こうして私たちは心を合わせて1日3回公演に臨んだのです。

出演者のみなさんは見事やり切りました。

時には一呼吸おき、時には日頃やらない動作を採り入れながら気分を集中していました。

失敗する演目もありましたが、必ず最後にきっちり見事に成功させました。

生徒のみなさんはあらためて感じたことでしょう。

目標完遂のために必要なのは、集中力、バランス感覚、そして精神力であること。

それを維持、向上させるには日々の練習の積み重ねと、努力してきた自分の力を信ずる心が肝要だと。

「万、万が一、それでも失敗したら?」

そんな生徒のみなさんの質問が聞こえてくるようです。

「万、万が一、失敗したら?やり直せばいいんだよ。恥ずかしがらずに。必ず成功するようになるよ。」

これが出演者の回答であり、本公演のテーマでもあったのです。

面倒な1日3回公演の時間割りを編成しながらも、生徒のみなさんに芸術鑑賞がもたらす感動と成果を与えたい、そして日中友好の意義をわかってほしいと奮闘された先生方。

それを感謝しつつ楽しんで受け留めた生徒のみなさん。

がんばった雑技団員たち。

結果的にすべての歯車がかみ合い、樟南高校芸術鑑賞会は大成功で終了しました。

その大成功の証拠のまずは1、体育館に集合する生徒たちのテキパキしたこと。

すべてが予定時間を早めにクリア。

なぜなら生徒のみなさんはこの瞬間を楽しみにしていたのです。

開演はまだか、まだか…。

こうして1回目は15分早め、2回目も3回目も開演予定時間を繰り上げました。

みんなコロナ禍で苦しんだよね。

さあ、今日は思い切り楽しんで。

先生方の優しさが染み渡るようです。

その2は終演後、生徒たちと出演者の交流があちこちで見られたこと。

「ニーハオ」や「シェーシェ」が飛び交い、ノートやあらゆるものにサインをねだる光景がありました。

教室に戻る生徒たちは口々に「ツァイチェン」を連発しながら笑顔で手を振り名残惜しそうでした。

“がんばれば感動”。

とても心に響くキャッチコピーです。

樟南高校の合言葉はここでも真実味をもっていましたね。

そういえば開演前にご担当のH先生のご案内で、女性司会者とともにY校長先生をお訪ねしました。

「1日3回公演をお願いして申し訳ない。生徒も楽しみにしている。どうぞ今日はよろしくお願いいたします。」

温かいY校長先生のお言葉に、

「こちらこそお招きいただきありがうございます。こんな時期ですから…。お任せください。がんばります。」


楽しかった樟南高等学校芸術鑑賞会。

このような機会を設けてくださったご担当のH先生やN先生をはじめ、Y校長先生やH教頭先生、多くの先生方、保護者の方々に心から御礼申し上げます。

そしてありがとう、ほんとうにありがとう樟南高等学校のみなさん!

ところでこのブログを発見してくださった方は、ぜひ公演の感想や印象を書き込んでくださいね。

生徒のみなさんの率直なご意見を教科書に、私たちも日々勉強しますから。

また㈱雅夢HPのスタッフブログもご高覧ください。

この道一筋、まっすぐ、雅夢(がむ)しゃらに。

それではまたお会いしましょう。

“芸術鑑賞会 樟南高等学校のみなさん、ありがとう!” への2件のフィードバック

  1. Nana より:

    本当にすごかったです✨感動しました✨色んな行事がコロナで中止になっちゃって悲しかったけど、こんな凄い物が見れて良かったです!!絶対また見たいです!!!!雑技団の皆さんがやっていた技を私も教えていただきたいです😆
    質問なんですが、皆さんは九州を中心に活動されてるんですか?
    雑技を実際に教えていただく事などできるんですか?

    • 藤田雅幸 より:

      コメントありがとうございます。ほんとコロナ禍で行事が縮小、中止になり悲しい日々が続きましたね。その中で生徒のみなさんを何とか励ましたいと先生方が奔走してくださり公演が実現しました。NANAさんに楽しんでいただいて嬉しいです。大切なのはことに際しての集中力とバランス感覚。そしてたとえ失敗してもチャレンジする精神力。お互いにがんばりましょう。私たちは九州を中心に西日本、お招きいただければ関東にも参りますよ。日本に雑技の学校はありませんが、コロナ禍でなければ生徒のみなさんと交流し、もう少し中国雑技の楽しさ、あるいは難しさを感じていただくことはできたと思います。ぜひこれからも応援してください。またお会いしましょう。

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