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芸術鑑賞会 熊本学園大学付属中学校・高等学校のみなさん、ありがとう!

2020年09月23日

 やや収束した感があるとはいえ猛威を振るう新型コロナウイルス。

ピーク時は休校、生徒は自宅待機。もちろん部活動や大会は自粛。そして数ある校内行事は縮小、あるいは中止。いやはや大混乱である。

先生方はもう大変。生徒たちの安全確保を第一にしながら、授業日数の遅れのカバーに全力を挙げているのだが、何より気になるのが生徒たちのメンタルケア。

「大丈夫だよ」と励ましたいのだが、この新型コロナウイルス禍は出口が見えず、不確かな情報が飛び交うだけに厄介だ。

そんな昨今、「万全の体制を作り、生徒たちのために芸術鑑賞を開催しましょう」という学校が現れた。熊本市の熊本学園大学付属中学校高等学校である。

この決断に至るまで、どんなに会議を重ね、どんなにご担当の先生方がご苦労されたかを私たちは知っている。

「こんな時期だからこそ生徒が楽しみ勇気を持てる作品を見せたい」

というご担当T教頭先生の強い情熱には心底敬服せざるを得ない。

開催1ヶ月を控えた8月18日、私たちは会場の熊本県立劇場に集合した。

T教頭先生以下2名の先生方を中心に、県劇のKさん、舞台担当のYさん以下PAさん2名、弊社からは舞監のG、そして筆者である。

不気味な猛威を振るう新型コロナウイルスに対して、どう対応すれば生徒たちの安全が図られるか、それを第一に皆で真剣に意見を出し合った。

生徒の集合、待機場所、検温、消毒、座席位置、上演中の交流内容、終演後の退館ルート、万一の際の対応など、協議は多岐にわたった。

皆の思いは一つ。

こんな時期だからこそ万全を期して生徒によいものを鑑賞させたいという熱意がすべてだったのである。

熊本学園大学付属中学校高等学校は、学校法人熊本学園が運営する中高一貫教育の名門校である。

通称は“学付中高”。

生徒自身が自分の進路を選択できる「選択の自由」を重視していて、進路実績としては地元の名門「熊本大学」をはじめとする国公立大学や、「早慶理」や「GMARCH」等の私立大学への合格者を輩出し、付属校であることから1割程度の卒業生が熊本学園大学へ進学。

部活動においては、インターハイ優勝を果たした「ボート部」のほか、夏の県コンクールにおいて金賞を受賞した「吹奏楽部」など多様な部が活動している学校である。

さて公演前日の9月16日夜、順調に仕込み準備を終えた私たちは17日の本番を迎えた。

コロナの影響を軽減するため1日2回公演である。

演目は「中国文化芸術夢公演」。

会場の熊本県立劇場コンサートホールはキャパ1810名の大ホールである。

この会場にAM公演で生徒教師850名あまり、PM公演に生徒教師700名あまりが集合した。  

熊本県立劇場コンサートホールはクラシック専用の劇場であることから緞帳がなく、ホリ幕もなく、ステージは奥行きがありしかも間口は広い。

このステージをどう活かすか、舞監のGは知恵を絞り、県劇舞台担当Yさんたちの協力をえて、国際交流演劇舞台らしくみごとに整えた。

コロナ禍の中、開催を挙行した学校関係者はもとより、「お客様に喜んでいただきたいと願う舞台人の習性」が、共に発展的な成果を見せたのである。

話を先に進めよう。

定刻10時に1回目が開演。

早くもヒートアップ。

客席ではマスクの中で押し殺したようなどよめきが何度も起こり、度重なる拍手の渦が場内を包んだ。

打ち合わせどおり、生徒たちとの交流では密を避け、最低でも1m以上の間隔をあけるようにした。

演目によっては、出演者やMCもマスクをして対応した。

もっとも気遣ったのは握手である。

日本人はお辞儀の文化に慣れているが中国人は握手の文化。

プレゼント贈呈や謝辞、花束など、

「握手はダメ!どうしても必要ならヒジタッチ!並ぶときは最低でも1m以上の間隔!」。

出演者も異常な事態の中ともいえる時期に開催された公演に、心して取り組み、当方の要請したルールを確実に厳守した。

「やりにくかっただろう?」。

終演後のねぎらいに「大丈夫、プロですから」と彼らは笑って答えた。

繰り返しになるが、こういう事態でも「こんな時期だからこそ生徒が楽しみ勇気を持てる作品を見せたい」と願うT教頭先生をはじめ、“学付中高”の先生方にまずは感謝。

そして最大限の対応をして私たちを迎えてくれた熊本県劇スタッフのみなさん、とくに積極的にサポートしてくれたYさんをはじめとする舞台PAのみなさん、知恵を絞り、舞台を整えたG以下の弊社スタッフ、通常と違う進行台本を完璧に理解し、見事にフォローしたMCのTさんなど、感謝の対象は多岐にわたった。

この芸術鑑賞公演は、皆が知恵を絞り、心を合わせれば、コロナ禍といえどもできないことはない。

それを実証した公演でもあった。

終演後、笑顔いっぱいで会場を後にした生徒のみなさんの後ろ姿が忘れられない。

「ね、学校って、面白いでしょ。厳しさもあるけど、楽しさもいっぱいあるんだよ。たとえ部活は自粛、文化祭や体育祭は中止になっても、友だちと一緒に味わえた今日の感動を忘れず、また明日からガンバロウ!がまだせ!クマモト、負けんばい!クマモトだよ!」

楽しかった熊本学園大学付属中学校高等学校芸術鑑賞会。

このような機会を設けてくださったご担当のT教頭先生をはじめ、AM公演の開演前に、ご丁重なご挨拶を頂戴したT校長先生や、PM公演の開演前に同じくご挨拶を頂戴した中等部のT副校長先生。

その他多くの先生方、保護者の方々に心から御礼申し上げます。

そしてありがとう、ほんとうにありがとう熊本学園大学付属中学校高等学校のみなさん!

ところでこのブログを発見してくださった方は、ぜひ公演の感想や印象を書き込んでくださいね。

生徒のみなさんの率直なご意見を教科書に、私たちも日々勉強しますから。

また㈱雅夢のフェイスブックもご参照ください。

この道一筋、まっすぐ、雅夢(がむ)しゃらに。

それではまたお会いしましょう。

“芸術鑑賞会 熊本学園大学付属中学校・高等学校のみなさん、ありがとう!” への2件のフィードバック

  1. あい子 より:

    とても、とても、感動しました。すばらしかったです。また見たいです。勇気をもらいました。

  2. (株)雅夢 より:

    あい子さんへ
    嬉しいコメントありがとうございます。コロナ禍で翻弄される生徒のみなさんに、楽しく勇気が持てる作品をぜひ鑑賞させたいと願う,すべては先生方の熱意のおかげです。学付中高はとても素敵な校風の学校ですね。どうぞコロナ禍に負けず楽しい学校生活を満喫してください。

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