芸術鑑賞会・育徳館中学・高等学校のみなさん、ありがとう!
2017年09月20日
9月15日(金)は福岡県立育徳館中学・高等学校の芸術鑑賞公演でした。
育徳館中学・高等学校は、公立の中高一貫教育校であり、1758年、小笠原藩の藩校として思永館(斎)が創立されてからなんと259年、福岡県下一の伝統を誇る高等学校です。
校内には藩校時代の校門である「黒門」や講堂「思永館」(県指定文化財)が今も残っています。
また玄関先の石碑には、
「『育徳』は五経の一つ、易経の『山下出泉蒙、君子以果行育徳』にちなんだ言葉で、『湧き出たばかりの細い泉が、やがては大きな川となるように、若者も正しい師につき、進んで学べば、立派な人間に成長する』との意である。
この碑に刻んだ育徳の文字は、旧小倉藩(豊津藩)最後の藩主小笠原忠忼の子小笠原長幹(1885~1935)の揮毫によるものである。
創立250年を記念して 錦陵同窓会 平成21年11月吉日」とありました。
育徳館中学・高等学校は、「文武両道・質実剛健」の校風を持ち、校訓「育徳」のもと、次世代を担うリーダーの育成を教育目標として、卒業生の多くは大学への進学を目指す名門校なのです。
なお2007年校名を育徳館と改称しましたが、それまでは豊津高校。
豊津とは「豊の国」の中心、つまり、弊社所在地である北九州市小倉は豊前小笠原15万石の城下町ですが、もともとの中心は豊津に在ったんですね。
さてその育徳館中学・高等学校の芸術鑑賞公演の演目は「中国文化芸術夢公演」でした。
弊社から会場となる育徳館高校体育館までは車で40分余り。
スタッフも出演者も余裕たっぷりの行程で向かいました。
N先生をはじめご親切な先生方のご配慮で仕込み作業は順調。
すべてが手順通りに進みました。
もっとも出発前、機材の準備や行程の見直しでダブルチェックは怠りませんでした。
「どんなにOKと思っても、必ずミスの芽は潜んでいる。想定外は言い訳にしかならない。とくに県内のそれも車で40分の近場にあるからこそ、念入りにチェックするべきだ」。
近場だから機材を忘れたら取りに帰ればよいなどと云おうものなら、あの方の逆鱗に触れます。
国鉄=JRが行う「指差喚呼」ですね。
これを私たちは徹底しています。
1、目で見て
2、腕を伸ばし、指で指して
3、口を開き、声に出して「○○○、ヨシ!」
4、耳で自分の声を聞く
という一連の確認動作です。
もちろん指差喚呼に続いて、協働するスタッフがそれを復唱する「喚呼応答」も怠りません。念には念を入れて、ベストな状況でお客様をお迎えする、この当たり前の作業こそ「出発進行!」の原点なのですから。
とはいえ、体育の授業を優先し、その合間にフルスピードでマイクチェックや機材セッテイングする弊社の方針は、学校側にはとても感謝されるのですが、スタッフは分刻みの対応で大変です。
しかし「絶対に学校の授業の邪魔をしない」という、弊社の大方針、つまり、あの方の大方針がある限り、私たちはそれを完璧に厳守するのです。
さて開演時刻の13時30分が近づいてきました。
生徒のみなさんの期待と興奮が手に取るように伝わってきます。
全体指導の後、一瞬の静寂を得て、定刻に。
いわゆるサウンドエフェクト(SE)が流れます。
「アジアの純真」です。
さあ、開演。
女性司会者が緞帳前に表れると、のっけから体育館は生徒のみなさんの歓声でヒートアップしました。
オープニングは中国獅子舞。
これは出演者からのご挨拶を兼ねて、よくプログラムに採り入れます。
興に乗った獅子が客席へ飛び下りると、もう大興奮でした。
続いては女性3名による皿回し。
優雅で、艶やかな皿回しに生徒のみなさんはうっとりしていました。
プログラムは、歓声と拍手を重ねながら進んでゆきます。
そして私たちがもっともメッセージする雑技アラカルトのシーンでは、生徒のみなさんは集中し、深くうなづき、心に受け留めてくれました。
「最後は、努力してきた自分の力を信じるんだ!」
来るべき大学受験や部活動の大会に向けて、生徒のみなさんの心にスイッチが再点火したことでしょう。
先生方の計らいで出演者と全校生徒たちで記念写真を撮りました。
しかし感激の波は収まりません。
楽屋に生徒のみなさんが殺到し、口々に弾けそうな笑顔で「ニーハオ!」の連発。
中には出演者と”ハグ”する生徒もたくさんいました。
なぜか「ウォー アイ ニー!」を叫ぶ生徒もいましたね(笑)。
ニュース報道などでは、”頑固”で”強面”で”高飛車”な中国がイメージされますが、それは国際政治や外交、経済のある側面。
それともっとも対極にある文化や芸術では、実は中国人も日本人も昔からこうして心でつながっているんですよ。
それを証明してくれた育徳館中学・高等学校のみなさんでした。
ところで、育徳館中学・高校には伝統行事として「茶摘み」が受け継がれています。
5月のある日、学校が所有する茶畑にでかけ、 生徒のみなさんの手で丁寧に摘み取られた茶葉は、学校が所有する茶工場に運ばれて、その日のうちに加工され、「錦陵銘茶」 となります。
「錦陵銘茶」は在校生や職員に配られるほか、文化祭などの行事の際に一般の方への販売も行われているそうですよ。
農業高校でもないのに茶摘みなんて、さすが「小笠原礼法」発祥の地、優雅で素晴らしい伝統ですね。
楽しかった育徳館中学・高校芸術鑑賞会。
このような機会を設けてくださったご担当のN先生やM先生をはじめ、多くの先生方や保護者の方々に心から御礼申し上げます。
そしてありがとう、ほんとうにありがとう育徳館中学・高校のみなさん!
ところでこのブログを発見してくださった方は、ぜひ公演の感想や印象を書き込んでくださいね。
生徒のみなさんの率直なご意見を教科書に、私たちも日々勉強しますから。
また㈱雅夢のフェイスブックもご参照ください。
それではまたお会いしましょう。
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