芸術鑑賞・倉敷工業高校のみなさん、ありがとう!
2017年06月07日
6月6日(火)は「倉工」(くらこう)、すなわち岡山県立倉敷工業高等学校の芸術鑑賞公演でした。
倉工は、市内はおろか県内でも文武両道の名門校として有名です。
今回で2度目の公演受託。
前回は2015年(平成27年)6月2日(火)、演目は中国文化芸術夢公演でした。
嬉しいことに、同校のホームページの行事欄に今でもその写真が載っています。
つまり、今の3年生は、1年生のころ、弊社の作品を鑑賞したわけです。
私たちが中国文化芸術夢公演でメッセージした、集中力、バランス感覚の大切さを肝に銘じてくれているはず。
今回のアジアン芸術夢公演のテーマは、異文化理解と平和の尊さ。
豊かさとはなにか?生徒のみなさんと一緒に考える内容となっています。
来年春には社会へ、大学へと歩み出す倉工の3年生のみなさんに、またヒントを差し上げられるチャンスをいただいたわけですね。
とても意義ある公演に向けて山陽道を快適に走った私たちでした。
そんなわけで今回は「アジアン芸術夢公演」。
アジア4か国(ネパール、モンゴル、中国、韓国)トップアーティストによる音楽の公演です。
ところで倉工には「ニュートンのリンゴの木」があることを初めて知りました。
この木は、アイザック・ニュートン(1643~1721)が「万有引力の法則」を発見するきっかけとなったリンゴの木の5代目にあたるそうです。
物理学者のニュートンは、リンゴが木から落ちるのにヒントを得て万有引力の法則を発見しましたが、そのリンゴの木は枯れる前に接ぎ木によって増やされ、記念樹として、ヨーロッパはじめ世界各地で今も大切に育てられているとか。
親木は、イギリスの国立物理研究所より東京大学付属植物園を経て、大町エネルギー博物館に植えられ、その接木が、科学の学徒のシンボルとして、倉工に贈られたそうですよ。
会場は馴染みの倉敷市民会館でした。
写真は開演前、仕込み中の舞台から撮った会場写真。
やがてこの会場が倉工生で満員になります。
そして敬愛する岡倉天心のいう ”Asia is one.”(「アジアは一つ」) の公演が始まるのです。
私たちは前日の5日に倉敷入りし、市民会館の練習室を借りて「音合わせ」を行いました。 言葉も、文化も、楽器も、リズムも違うアジア4か国のアーティストのセッション。
この日本でも珍しいユニットが、息の合った最高の音楽を引き続き奏でられるのか?
中国から新メンバーを加えたこともあり、念には念を入れて練習タイムを設けたのですが、一抹の不安は杞憂に終わりました。
出演者のレベルを保つもの、それは互いの笑顔と互いの音楽を尊重する心です。
そうです。 アジアン芸術夢公演のテーマは、異なる文化の理解と尊重、求めるのは平和なんですから。
それを生徒のみなさんにより深くご理解いただくために、本公演では映像を随所に加えます。
たとえばネパール。
雄大で崇高なヒマラヤ山脈の映像に圧倒されつつ、そこに暮らす民族の、とくに子どもたちに注目していただきます。
ネパールは決して豊かではありません。
国連統計でも最貧国に数えられています。
子どもたちは裸足であったり、衣服が破れていたり、粗末な家で暮らしていますが、その瞳は、キラキラと輝き、笑顔が素晴らしいのです。
こういう映像を見ながら、素敵な音楽を耳にするにつれ、生徒のみなさんは考えてくれるのです。
「ほんとうの豊かさってなんだろう?」
またアジア4か国トップアーティトが、互いに協力して、一つの音楽を奏で合ってゆく姿に、生徒のみなさんは徐々に感動を深めます。
「平和の近道って、お互いが共生し、援け合うことかな?」
今回の公演で、倉敷工業高等学校の生徒のみなさんは、そのことを深く理解してくれました。
とくにこれからアジアへ雄飛し、日本のモノづくりの技術をいかんなく発揮するみなさんの心に、 ”Asia is one.”アジアは一つ、共に支え合うという気持ちが芽生えたことは間違いありません。
ラストのランバダ・パーティー。
自然に体が動き、司会者も、出演者も、もちろん生徒のみなさんも、心がうきうきして盛り上がりましたね。
そうですよね。 踊り方なんてどうでもいいんですよ。
心と体を開放し、リズムに乗って楽しんでいいんですよ。
だって音楽って、音を楽しむって書くじゃないですか。 日本人も、韓国人も、中国人も、モンゴル人も、ネパール人も、その場にいるすべてのみなさんが、心をひとつにして楽しみました。
この姿が、国際交流のあるべき姿なんだと思います。
とても嬉しい瞬間でした。
このような機会を設けてくださったご担当のM先生をはじめ、U校長先生や多くの先生方や保護者の方々に心から御礼申し上げます。
そしてありがとう、ほんとうにありがとう倉敷工業高校のみなさん!
ところでこのブログを発見してくださった方は、ぜひ公演の感想や印象を書き込んでくださいね。
生徒のみなさんの率直なご意見を教科書に、私たちも日々勉強しますから。
それではまたお会いしましょう。
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