ボランティア公演・津森小学校のみなさん、ありがとう!
2016年11月16日
楽しかった熊本西高等学校の芸術鑑賞を終えた私たちは、翌日熊本大地震の震源地にもなった熊本県益城町にある、全校児童90名足らずの小さな津森小学校に行きました。
ワークショップを主体にしたボランティア公演です。
7月にこのプランを持ちかけたところ、S校長先生は、
「小学校の体育館は地震の被害で潰れている。使えるのは音楽室しかない。そこで何とか終業式もできたから、みなさんがよろしいのなら音楽室でぜひお願いしたい。子どもたちが喜びます。ありがとうございます。」
とたいへん感激してくださり、即決でボランティア公演を受託してくださいました。
思えば被災後、多くの方が熊本を案じました。
炊き出しや食糧支援、復旧作業など、被災者は人の優しさをかみしめたことでしょう。
しかし時が経つにつれ、人の感情は、案じてはいつつも、風化してゆきます。
だけど被災した人の心の傷を癒すには多くの時間がかかるのです。
大地震から7か月。
今こそ、とくに子どもたちのために何かできるのではないか。
私たちはそう考えました。
私たち大人は地震の怖さ、大変さを知っていますが、おそらく子どもたちは生まれて初めての体験だったでしょう。
昼間は元気でも、夜になると、また大きな揺れが来るのでないか?
山が、家が崩れるのではないか?
ともだちがいなくなってしまう…。
夜が怖くて眠れないその恐怖は、計り知れないものがあったに違いないのです。
大人と同じように、子どもたちも懸命に耐えているのですね。
その子どもたちの表情に束の間でも笑顔が戻れば、勇気がよみがえれば、こんな嬉しいことはありません。
ボランティア公演で津森小学校の子どもたちは、腹の底から笑い転げ、心の底から感動する姿をみせ、まさにはじけました。
束の間の交流でしたが、子どもたちは人と人のコミュニケーションでもっとも大切なこと、それは「笑顔の交歓」であることを学んだに違いありません。
もちろん私たちも、手を振って見送ってくれた子どもたちから笑顔という、もっとも美しい大きなお土産をいただきました。
こんな嬉しい体験もありました。出演者、スタッフ計7名が、分かれて各教室を訪ね子どもたちと一緒に給食をいただいたのです。
小さな椅子に座り、小さな机の上で、用意された子どもたちと同じ昼食をいただきました。
子どもたちは天真爛漫、興味津々。
とても楽しいひと時でした。
また終演後、返礼として子どもたちが校歌を合唱してくれました。
大きな口を開けて懸命に歌う子どもたちを見て、
「頑張って!負けないで!」。
私たちは嬉しくて涙が出そうでした。
楽しかった津森小学校ワークショップ。
このような機会を設けてくださったS校長先生を始め、S教頭先生、H教務主任、その他多くの先生方や保護者の方々に心から御礼申し上げます。
そしてありがとう、ほんとうにありがとう。
がんばろうね、津森小学校の児童のみなさん!
ところでこのブログを発見してくださった方は、ぜひ公演の感想や印象を書き込んでくださいね。みなさんの率直なご意見を教科書に、私たちも日々勉強しますから。それではまたお会いしましょう。
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