三江線
2016年06月07日
三江線は広島県の三次駅と島根県の江津駅を結ぶ全長108.1㎞の長大なローカル線。
全線の所要時間は約3時間半。単線で普通列車のみが1両ひっそりと走っている。
むかし、むかし、三次駅から石見川本駅まで乗車したことがあった。
山陰の大河「江の川」に沿って列車は、のろのろ、トコトコ走った。
自然美を誇る沿線の風景にくぎ付けになったり、居眠りしたりしながら、いろんなことを考える時間をたっぷり、三江線は与えてくれた。
新幹線や飛行機、高速道路など、なんでもスピードアップ、効率重視。起点から終点まで一気に結論を求め、途中のプロセスを楽しまない世の中になった。
季節に合わせて花は咲き、鳥は囀り、野山は姿を変えるのに…。
仕方ないことなのだろうが、はたしてそれで心は満足といえるだろうか。
今考えれば、あの三江線の旅はもっとも贅沢な時間を過ごしたことになる。
また味わいたいと思う。
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