芸術鑑賞会 熊本高等学校のみなさん、ありがとう!
2024年10月16日
10月11日(金)は熊本県立熊本高等学校の芸術鑑賞、作品は「中国文化芸術夢公演」でした。
会場は馴染みある熊本県立劇場コンサートホール。
そう、あの間口が広い大きな舞台です。
ホリゾント幕もバトンもない舞台をどう飾りつけするか、舞台進行責任者Gの腕の見せ所ですが、そこは手慣れたもの。
テキパキと作業は進み、収容定員1810名のオーケストラ会場が演劇風な舞台に変身しました。
さあ、生徒のみなさんの入場が始まりました。
瞬く間に客席が埋まっていきます。
熊本県立熊本高校は、明治33年に発足、今年で創立124年を迎える公立の名門校。
偏差値は74。
熊本県内で第1位、全国でも22位に位置する高名な進学校です。
略称は熊高ですが、クマコウといえば、県内有数の技術系高校として名をはせる熊本工業高校と類似するため、今ではクマタカとよばれています。
そのクマタカのY先生と芸術鑑賞の作品について、初めてお会いしご相談したのは7、8年前になるでしょうか。
Y先生は、ご多忙にもかかわらず時間を割いていただき、とても丁重に対応してくださいました。
とてもフランクなお方で何でもご相談できる、そんな度量の深い先生でした。
なぜ、弊社が中国やアジアの作品に特化し、こだわって上演するのか、いったい国際交流とは何か、とりわけ日中友好交流はどうして必要なのか、Y先生は、いまさらとも思える話の流れにも、真摯に向き合い、的確にサポートしてくださいました。
以来、熊本を訪れる際はご連絡し、Y先生のご都合がよければお会いさせていただきましたが、それも年に1回か2回。
立ち話で済ませたこともありました。
「やあ、お元気ですか?」
「おかげさまで。Y先生、もう機は熟していますよ」
現状報告させていただくと、
「そう、そうなんだ。なら、ボチボチ考えようかな(笑)」
「ボチボチじゃなく来年度にでもやりましょうよ(笑)」
そんな和気あいあいなやり取りの最中に、とつぜん来ましたね、
熊本大地震が…。
クマタカも体育館が損壊。
しばらく熊本は大混乱でした。
それでも“がんばろう熊本!”と前を向き、ようやく復興しだした2020年(令和2年)、今度は見舞われましたね、新型コロナウイルス禍…。
まったく日本中が混乱し、とくに生徒たちの将来を預かる先生方は途方にくれました。
生徒たちが抱える不安や怖れを払しょくし、励ますにはどうすればよいのか。
未曾有の体験をあざ笑うように、いろいろな情報が飛び交いました。
そんなやるせない新型コロナウイルス禍の真っ最中でしたが、公演をやるとしたら、席の間隔を空けて2回、あるいは3回公演?あるいはリモート配信?どういう方法が最適で最良か、生徒たちに、メッセージを効果的に伝えインパクトを与えるにはどういう公演形態にするか、Y先生とはいろいろ知恵を出し合ったものです。
以来、月日は流れていった昨秋のこと。
「元気でやっていますか?6年度の日程を決め、会場を押さえました。
見積書、あげてください」
信頼するY 先生からのお電話でした。
私たちは思います。
熊本高校のように偏差値が高くても、それなりでも、偏差値がすべてを決めるわけじゃありませんが、大切なのは、いかに高校3年間を有意義に過ごせたかということ。
人生でもっとも濃密な高校3年間で、いかに悩み、苦しみ、喜びを分かち合えたか、勉強でも、部活動でも、恋心でもいいんです。
いかに真剣に取り組めたか、この経験はやがて将来の思い出の中核を占めるのですから。
また高校生であれば誰もが経験する”カベ“の存在。
そのカベを乗り越えるか、迂回するか、乗り越える場合は、集中力、バランス感覚、そして精神力が必要なんですね。
でもみごと乗り越えても次のカベが待っています。
迂回した場合は一瞬ほっとするけど、また行く手にカベが立ちふさがります。
結局いつか乗り越えるしかない自分自身のカベ。
そのカベとはそれぞれが胸に秘めた夢や目標のことなんですね。
ときには厄介と思えるカベの存在ですが、乗り越えた先の景色は大きな自信と達成感に満ち溢れているに違いありません。
そのための近道というか秘策が、じつは、あるんですよ。
それが前述のような事にあたっての集中力、バランス感覚、そして精神力。
これを磨けば磨くほど、立ちふさがるカベ=夢や目標は低くなるんですから。
今回の芸術鑑賞公演でいただいた大きな拍手は、あらためてそのことを確認した熊本高校の生徒のみなさんの共感と納得の拍手でもありました。
Y先生は後方に控え、式次第すべてを生徒会が取り仕切ったこの公演。
謝辞、花束を生徒会長と副会長の女生徒が担当してくれました。
的を得たみごとな謝辞で、後半には流ちょうな中国語のスピーチもありました。
これには出演者も大喜びでした。
それにしても熊本高校の生徒たちは凄い。
のっけから、メリハリ利いた反応に大きな拍手を添えて、出演者のヤル気をさらに引き出すのです。
こうなれば、出演者もスタッフも能力全開でノリノリ。
こうして、女性司会者Mや、女性出演者Uの感想、“鳥肌が立つ”ような、渾身の究極のパフォーマンスが展開されたのです。
終演後は会場のコンサートホールに緞帳がないので、楽屋口で生徒会のみなさんと記念写真を撮りました。
もし緞帳のない舞台上で写真撮影を始めると、退館を始めた生徒のみなさんが殺到し、混乱したかもしれませんね。
Y先生はおっしゃいました。
「とてもよかったよ。この時期は大学受験でピリピリモードの生徒たちだが、ひと時の息抜きになっただろうし、ガムさんのメッセージを、生徒たちはあらためて受け留めたでしょう」
また終演後、熊本高校PTA代表の方から楽屋でインタビューを受けました。
「何歳から雑技の訓練を始めたのですか?日本での練習はどこで何時間ぐらい?集中力を高める秘訣は?…」
教師と保護者が一体となって、名門・熊本高等学校がさらに高みをめざせるよう、スクラムを組み前進する様がうかがえました。
鑑賞した生徒のみなさんは、集中力、バランス感覚、そして精神力の大切さを再認識し、それぞれの心の引き出しにしっかり収めたに違いありません。
楽しかった熊本高等学校芸術鑑賞会。
このような機会を設けてくださったご担当のY先生やその他多くの先生方、保護者の方々に心から御礼申し上げます。
そしてありがとう、ほんとうにありがとう、熊本高等学校のみなさん!
ところでこのブログを発見してくださった方は、ぜひ公演の感想や印象を書き込んでくださいね。
生徒のみなさんの率直なご意見を教科書に、私たちも日々勉強しますから。
また㈱雅夢のフェイスブックもご参照ください。
この道一筋、まっすぐ、雅夢(がむ)しゃらに。
それではまたお会いしましょう。
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