株式会社 雅夢

ホーム›  芸術鑑賞会・諫早商業高校のみなさん、ありがとう!

芸術鑑賞会・諫早商業高校のみなさん、ありがとう!

2018年12月17日

12月11日(火)は長崎県立諫早商業高等学校の芸術鑑賞、演目は「中国文化芸術夢公演」でした。

会場は諫早文化会館。

一般公演を含め弊社にとってなじみのある会場です。

 

諫早商業高校は、バドミントン、ソフトテニス、フェンシングなど部活動が盛ん。

また大学進学者はもちろん、社会で通用するビジネス資格の取得に積極的で、多くの生徒がチャレンジし数多くの合格者を輩出しています。

 

さて諫早商業高校の芸術鑑賞会、ご担当のS先生は長身で博識で温厚な方です。

S先生から正式ご採用のご連絡をいただいたのは今年の2月前半。

比較的早いご決定でした。

思えば1月下旬に初めてS先生とお会いした際にこんなご質問を受けました。

「30年度のジャンルとして古典もので落語を考えているが、御社の中国雑技と落語では、生徒に与える効果はどう違いますか?」

いくつかの候補のうちS先生の構想にあったのは東京のY社らしい。

Y社の評判はよく耳にする。

弊社はこう回答した。

「Y社さんの評判はいいですよ。落語は良い選択だと思いますね。もっとも…」

そして中国雑技の良いところ、悪いと思われるところを洗いざらい正直にお話しした。

そして弊社の特徴である、ご注目いただきたいメッセージについてもご説明した。

当たり前のことを、当たり前に、である。

S先生は深く頷かれ、候補として検討しますとおっしゃってくださった。

 

S先生が弊社の作品をご採用してくださったのは、多分、営業先において他社の作品を決して悪く言わない。

大げさな売り込みをしない姿勢と、前年諫早文化会館で開催させていただいた諫早農業高校様の実績評判を耳にされていたからであろう。

実はもう諫早地区の高校で31年度ご採用に向けて検討いただいている学校が存在する。

当たり前のことを、当たり前にやれば道は先方から開けてくるという見本なのかもしれない。

 

やがて時は経過し、朝夕に寒さを感じる初冬となった。

2月以来長らく無沙汰を重ねていて気がつけば12月、ご連絡しなければと思っていた矢先、S先生からお電話をいただいた。

「お元気ですか?近づきましたね。打合せは当日でいいですか?よろしくお願いいたします。」

まったく顰蹙ものであり恐縮の極みである。

多忙であろうと、なんであろうと、いただいた信用は大切にしなければならないのに、たった1本の電話さえできなかったのか?

それもS先生から先にお電話いただくなんて、まったくもってバカヤロー!

舞台の神様に怒られた。

当たり前のことを、当たり前に。

まだまだ修行が足りないということを大いに反省した。

 

というわけで、諫早商業高校の公演ではまた違った意味で気合を入れました。

中国雑技トップクラスのメンバーに今大人気の馬頭琴奏者を加え、総勢6名の布陣で臨んだのです。

これなら贅沢なメンバーだと、S先生は褒めてくださるに違いない。

その思いは的中。

諫早商業高校の生徒のみなさんはオープニングから大きく盛り上がり、熱気と感動の拍手が鳴りやむことがありませんでした。

ただ内輪話を一つ。

出演者の中で女性Zが明らかに絶不調でした。

この時期,公演が続く身体的疲労とともに、彼女が抱える精神的な悩み。

ここでは深く触れませんが、笑顔は見せるものの明らかに落ち込んで悩んでいる状態だったのです。

しかし私たちにできることは、励まし、見守るしかありません。

やがて開演。

「コマまわし」という技で、彼女は簡単な流れの中で信じられないようなミスをしました。

自分でも信じられないミスが起きたのですから、彼女は悔しくて、恥ずかしくて…。

でも繰り返しチャレンジして無事終えました。

やがて彼女の持ち技の登場。

ワイングラスを積み重ねる微妙なバランス技「柔術滾杯」なのですが、どうも動きがおかしいのです。

このままでは事故が起きる。

そう直感した私たちはとっさに、この演技をサポートしている女性出演者Wに伝えました。

「無理するな。落ち着いて。技のつなぎをスルーしてかまわないと伝えて。」

彼女は舞台上の出演者Zに小声でささやきました。

返す刀で舞台進行者Gには、

「グラスを落としたら、暗転し、フェードアウト。MCでつないで!」

Wの伝言を聞いたZは一瞬、舞台袖の私たちを睨みつけるような眼差しを向け、深呼吸してすぐ演技に集中しました。

 

やがて演技はすべて成功。

生徒のみなさんの割れるような大きな拍手の中、満面の笑みで舞台袖に退場した彼女は、 「すみません。ごめんなさい。ありがとう。」

うっすらと額に汗をかいた表情で頭をペコリと下げ、泣きそうな表情でそういいました。

「メイクワンシー、メイクワンシー!(気にしないで、大丈夫だよ。)」

私たちはそう励まし、笑顔で応じました。

 

中国雑技は人間の限界に挑む技。

それだけに集中力や精神力が必要になってきます。

まして悩みや不安を抱えていたら微妙なバランス感覚も狂ってきます。

まさにハラハラ、ドキドキ。

もちろん生徒のみなさんは舞台裏でそんな葛藤があったことなど知りませんが、途中から雑念を振り払い演技に集中した出演者と、固唾をのんで見守るスタッフ。

この緊張の糸は客席まで張り巡り、それが知らず知らずに大きな感動の輪となったのでしょう。

生徒のみなさんは、これから受験や部活動の大会などで大きなステージに立ちます。

それも自分ひとりで立ち向かうのです。

以心は伝心。

今日の鑑賞会で得たものを生徒のみなさんは今後に活かしてほしい。

私たちはあらためてそう思いました。

楽しかった諫早商業高等学校芸術鑑賞会。

このような機会を設けてくださったご担当のS先生をはじめ、多くの先生方や保護者の方々に心から御礼申し上げます。

そしてありがとう、ほんとうにありがとう諫早商業高等学校のみなさん!

 

ところでこのブログを発見してくださった方は、ぜひ公演の感想や印象を書き込んでくださいね。

生徒のみなさんの率直なご意見を教科書に、私たちも日々勉強しますから。

また㈱雅夢のフェイスブックもご参照ください。

 

この道一筋、まっすぐ、雅夢(がむ)しゃらに。

 

それではまたお会いしましょう。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です