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時忘れじの塔

2017年06月20日

先日の上京時、暇を見つけて上野公園に立ち寄りました。

上野のお山は、昔から老若男女が立ち寄る都民のオアシスみたいなところで、新緑とそよ風に揺らぐ木々がとても美しかったです。

この周辺には、動物園あり、博物館あり、もちろん有名な西郷さんの銅像ありと見どころは尽きません。

 

この上野のお山は、明治維新の混乱を契機として、ありとあらゆる時代の変遷を経て今日、多くの人々に愛されている、歴史的にも貴重な公園なんですね。

 

そのお山を散策中、あるモニュメントに出くわしました。

「時忘れじの塔」です。

関東大震災や東京大空襲の悲しい出来事を忘れないようにと建てられた塔で、母親が子どもを抱きかかえ、子どもが眼の前を指さしている、その上に時計があるのです。

時計は過去と現在と未来をつなぐもの。

願わくば、いつまでも平穏で、平和であってほしいという思いに満ちていました。

 

いろんな人が散策していましたが、昔と違う、あることに気づきました。

日本人以外に欧米人やアジア人も結構多いのです。

たとえば、 イスラム教徒の女性たちが頭を覆うヒジャブ姿や、たくましいひげのターバン姿、中にはソンコっていうのな?いわゆるスカルノ帽を被っている男性もいました。

もちろん中国人の親子や韓国人のグループもいて、みな一様におしゃべりしながら嬉しそう。

中には、バスガイドさんの小旗に誘導される日本人の旅行客の集団もありました。

たぶん言葉のイントネーションから東北の方々なのでしょう。

あれ?学校はどうしたの?と聞きたくなる中学生たちとも会いました。

ベンチでうたた寝するおじいさんや、ひたすら公園の草むしりに精を出すおばさん、きれいな和服で着飾ったマダムの集団もいました。

みな、それぞれで、楽しくていい。

肩ひじ張らず、人を押しのけず、自然体で散策を楽しむことで「平和」のありがたさを満喫していたのです。

ほんとうに平和っていいなと思いました。

あらゆる人を包み込むように上野のお山は泰然とそこにありました。

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