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文鳳基さん逝く

2016年09月29日

「アンニョンハセヨ!」

来日するたび文さんは必ず電話をくれた。

明るくて、前向きで、頑張り屋の文さん。

 

9月11日、89歳の天寿を全うした彼女は、死の床でこう言い遺したらしい。

「私が死んだら、日本の雅夢(ガム)という会社に知らせてほしい。ありがとうと、伝えて…。」

文さんの孫娘が電話でそう語った。

 

 

生前、文さんはこうも言っていた。

「韓日併合の時代、私は小学生だったが楽しかった。優しい日本人の先生に日本語を教えてもらった。威張る日本人は怖くて嫌だが、親切で優しい日本人は大好きだ。」

 

弊社と文さんとの出会いは、1988年の瀬戸大橋架橋博覧会。

中国ブースを受け持った弊社の隣に韓国ブースを束ねた文さんがいた。

以来、私たちは折に触れ交流を重ねてきた。

キーワードはただ一つ、”人の心に国境はない”、のである。

 

今は静かに文さんのご冥福を祈る。

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