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鹿屋にて

2015年11月18日

11月10日から11日の鹿屋中央高校芸術鑑賞会、ならびにアジア交流会を終えて、私たちは帰途、鹿屋航空基地史料館と鹿屋バラ園に立ち寄った。 同じ鹿児島県の南九州市にある知覧特攻平和会館には、以前2度ほど訪問し、出撃する若者の心情に接して、その都度ウエットな気分になったものだが、鹿屋航空基地史料館では、同史料館が自衛隊鹿屋駐屯地の敷地にあることも理由だろうが、国体を護るとはどういうことかという宿題を与えられたような気がした。アジアのみなさんは、館内に鎮座する「零式」艦上戦闘機におそるおそる近づき、「不撓不屈」という海軍精神の言葉の説明をしきりに求めた。

 

いまだ内戦の種がくすぶるネパール、民族が南北に分断された韓国、漢族と少数民族の融和が課題の中国、経済格差の広がりに悩むモンゴル…。 観覧したアジアのみなさんは、日本は平和で良い国だ、この平和をいつまでも維持してほしいと口々に言った。

 

それぞれの思いを胸に、車は鹿屋バラ園に到着した。 季節柄、平日の午後ということもあり、観光客はまばらで 私たちはゆっくりバラの香りを楽しむことができた。 枯れ行くバラの大輪もあれば、目がくらむような鮮やかな 色合いのバラもある。その横には無数のつぼみをつけ、 懸命に風にそよぐ可愛らしい、健気なバラもあった。 散策するアジアのみなさんも、思い思いにカメラのシャッターを押したり、とても楽しそうだ。ふとこんなメロディーが浮かんだ。

 

「♪花は花として…人は人として…泣きなさい、笑いなさい いつの日か…。」

 

思えば昨夜は、M理事長・校長先生をはじめ、主だった先生方が歓迎パーティを開いてくださった。とても驚くばかりのおいしい料理とうまいお酒で宴席は大いに盛り上がった。言葉や文化や肌の色は違っても、他人を思いやる優しい心、おもてなしの心を持っている「鹿屋人」の温かいお人柄にふれ、私たちは感激した。まったく人の心に国境はないんだと、あらためて実感した。 こうした感謝の心で、後ろ髪をひかれながら、私たちは鹿屋を後にした。

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