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大地の子

2014年04月17日

今月6日、そして13日の日曜日、チャンネル NEKO―HDで再放送された「大地の子」を 視た方は多かったのでは。

このテレビドラマは、1995年の11月から 12月にかけてNHK開局70周年記念作品と して制作された中国中央電視台との共作。 運命に翻弄されながら懸命に生きる中国残留孤 児・陸一心(りくいっしん)の波乱万丈の半生 を描いたヒューマンドラマとして当時大きな話 題を呼んだ。原作は山崎豊子氏である。

 

山崎豊子氏は、 1958年に『花のれん』により直木賞を受賞。以後、『白い巨塔』や『不毛地帯』『二つの祖国』『大地の子』『沈まぬ太陽』『運命の人』などの社会派作品を刊行した作家である。

その山崎豊子氏は惜しまれつつ昨年お亡くなりになった。まだまだご壮健で次々と重要テーマに挑んでほしい作家だった。

 

さらに大地の子の再放送を視ていて、劇中、東洋製鉄の稲村社長役の西村晃さん、柿田専務役の宇津井健さん、主人公・陸一心の母親役であった田中好子さん、祖父役の牟田悌三さん、高炉の出銑役を演じた新田昌玄さん、斉木吾郎役の児玉清さん、狭間信一役の渡辺文雄さんなども、もはやお亡くなりになっていることに気付いた。

 

ドラマ化からはや19年。 月日の経つのは早く、人の生死の不憫さに思いをはせる。中国側俳優の消息は分からないが、父親・陸徳志役の朱旭さんや妻役の呂中さんはお元気でご活躍らしい。

しかしこのドラマが訴えた戦争の悲惨さ、日中友好の大切さ、平和の尊さはいささかも色あせていない。 折りに触れ、こういうドラマを視るなり、原作本を再読してみることは必要だと思う。

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