芸術鑑賞会・ありがとう、鹿児島城西高等学校のみなさん!
2025年12月22日
各地で初冬の足音が聞こえるようになったころ、私たちは車を南下させ鹿児島へ向かいました。
12月17日(水)は鹿児島城西高等学校の芸術鑑賞、演目は同じく「中国文化芸術夢公演」。
会場は歴史ある伊集院文化会館でしたが、なんと12月2日から一時休館の情報が入りました。
舞台天井の断熱材と思われる落下物が確認されたため、調査、確認、修理のためということでした。
まさに青天のへきれき。
でも本番中の出来事でなくてよかったですね。
というわけで、ご担当のY先生と連絡取り合い、急遽体育館で1日2回公演ということになりました。
鹿児島城西高校は設置学科16のコースをもち、普通科をはじめビジネス情報科やヘアーデザイン科などユニークな科目を誇る総合高校です。
もちろんスポーツの部活動も盛んで、鹿児島実業高校、樟南高校,神村学園高校、出水中央高校と並ぶ薩摩半島側の鹿児島私学の雄として互いにしのぎを削り合いレベルアップに努めています。
近頃は神村学園高校が頭一つ抜け出した勢いですが、私たちが勝手に決めたスローガンは
「Kを倒せKIKS!」。
とくにしのぎを削る鹿児島県内高校サッカー界の攻防はすさまじい戦いの連続。
この公演を鑑賞したら、とくにサッカー部のみなさん、あの「1%の奇跡!?」がじわりと最後に後押しするかもと耳打ちしたい、私たちでした。
ご担当はY先生。
とても聡明で笑顔が素敵な女性の先生。
朗らかな対談中に話題が例のこの「1%の奇跡!?」に移ると、ほんとかな?といういたずらっぽい目線とともに真剣に対応してくださいました。
先に述べたように薩摩半島に位置するこの私学5高校は進学実績や部活動成績で互いに切磋琢磨、競合しています。
生徒たちのためになるのなら…。
Y先生のまなざしも真剣でした。
私学5高校のうち、ご採用いただいていないのは鹿児島城西高校さんだけですよというこちらの言い分に、じゃあ、やってみましょう、と、Y先生が燃え出した、わけではありませんが、常に生徒たちファーストで進化を求めるY先生とガムの実績がマッチした見本のような公演でした。
さて前日に仕込み作業をした私たちは、公演当日、Y先生と話し合い知恵を絞ったプログラムで芸術鑑賞公演に臨みました。
1回目公演の開場は11時。
諸行事を20分で済まし11時20分から開演の予定でしたが、何と生徒のみなさんの集合が早いこと。
みなさん、開演はまだか、まだかと待ち望んでいるのです。
私たちのスタンバイはOK、開演早めましょうか?にY 先生は、ここは定刻通りに始めましょう、ということで定刻スタート。
オープニングのテーマ曲が流れると会場は一気にヒートアップしてきましたね。
2回目の開演は14時5分。
こちらは更に集合が早くてついに5分早めて14時に開演しました。
生徒のみなさんに大歓迎される中国文化芸術夢公演。
ただこの頃、そうなんですよね。
政治、外交、経済で、日本と中国は揉めていますね。
もっとも国同士がいくら揉めていても、文化や芸術はその対極。
日本と中国の宿命的ともいえるな交流は、互いが友好の心を抱きながら築き上げた悠久の歴史に支えられているのですから。
これからの時代を背負う高校生たちは知っていますよ。
ときには日本と中国が大いに揉めて結構。
大人のとくに政治家のみなさん頑張ってくださいよ。
ただし、私たちの未来の思考の自由を奪う結末はやめてくださいね。
ともあれ盛り上がった鹿児島城西高校の芸術鑑賞会。
事前にお配りしたポスターの予備知識を基に生徒のみなさんの期待度と歓声はマックスに近いものがありました。
ところで日置市といえば東市来町の美山に、島津家おかかえの御用窯として発展した薩摩焼の沈壽官窯があります。
以前といっても20年くらい前になりますが、ふとしたご縁で今は亡き第14代沈壽官先生の知遇を得ることができました。
14代は作家・司馬遼太郎氏と親交があり、司馬さんの小説『故郷忘じがたく候』の主人公のモデルとなった人物でもあります。
「ワシは韓国(朝鮮)と日本との文化交流を大切に考えている。あんたは中国との友好が第一のようじゃが、陸路で来れば半島(韓国、朝鮮)を通らなけりゃ中国の文化は日本には着けない。半島に根付いた文化にも目を配りなさいよ」。
穏やかな優しい表情ながら、14代から上目遣いにビシッと言われたことを思い出す。
時は流れて14年前の2011年、福岡県添田町オークホールの自治体公演で”親舊達(チングドゥル=ともだち)”と銘打った韓国文化公演を行ったことがある。
その際は、すでに後を継いでいた子息・現15代の沈壽官先生から思わぬ豪華な祝花をいただいた。
「半島(韓国、朝鮮)にも目を配りなさいよ」。
14代から託されたこの逸話を、15代が知っていたかどうかは定かでないですが、人の思いはこうして連綿と続くのだと肝に銘じたことを思い出しました。
もしも14代がご存命であれば、
「おお、あんたか、よく来ましたな。まあ、茶でも一杯。」
と、おっしゃっていただけたのではないかと想像し、亡き14代を偲びました。
楽しかった鹿児島城西高等学校芸術鑑賞会。
このような機会を設けてくださったご担当のY先生をはじめ、ご親切に対応してくださったS教頭先生や多くの先生方、保護者の方々に心から御礼申し上げます。
そしてありがとう、ほんとうにありがとう、鹿児島城西高等学校のみなさん!
ところでこのブログを発見してくださった方は、ぜひ公演の感想や印象を書き込んでくださいね。
生徒のみなさんの率直なご意見を教科書に、私たちも日々勉強しますから。
また㈱雅夢のフェイスブックもご参照ください。
この道一筋、まっすぐ、雅夢(がむ)しゃらに。
それではまたお会いしましょう。



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